秋になるとお月見シーズンですよね。
1年中お月さんは見ることが出来るのに、なぜこの時期になるとお月見シーズンになるのか不思議に思ったことはありませんか?
今回は、中秋の名月とはいつの時期のお月さんのことを言うのか?
また、十五夜のお月さんと意味は同じなのか?を中心に紹介します。
中秋の名月はいつ?
中秋の名月と呼ばれるお月さんを見ることの出来る時期は、実は毎年同じ日ではありません。毎年少しずつ変わっています。
それは、現代の暦が新暦(太陽暦)であるのに対し、昔は旧暦(太陰暦)を使っていたからです。
中秋の名月とは、旧暦の8月15日の晩に見ることの出来るお月さんのことを指しています。
旧暦の時代だと毎年8月15日でわかりやすくて良いのに、不便と言えば不便で不思議ですね(笑)
中秋の名月の時期
2017年(平成29年)・・・10月04日
2018年(平成30年)・・・09月24日
2019年(平成31年)・・・09月13日
2020年(平成32年)・・・10月01日
となっています。
テレビの天気予報では、中秋の名月が近づくとアナウンスしてくれますが気づいたときには見過ごす可能性が高いので要チェックです!
中秋の名月と十五夜のお月さんの意味は同じ?
中秋の名月の時期はわかりましたが、そもそも中秋の名月って何?十五夜お月さんと違うの?などまだまだ疑問があると思います。
ここで、少しでも疑問を解決できるよう説明していきますね。
中秋とは?
まずは、中秋の名月の「中秋」について説明します。
中秋とは、旧暦の8月15日をピンポイントで指す言葉です。
旧暦(陰暦)の四季の分け方
4・5・6月・・・夏
7・8・9月・・・秋
10・11・12月・・冬
秋やの月は3ヶ月間ありますが
8月を「仲秋」(ちゅうしゅう)
9月を「季秋」(きしゅう)
と呼ばれてました。
「孟」は、はじめ、「仲」真ん中、「季」は末の意味です。
8月は仲秋なのですが、その仲秋の真ん中、中日のことを特に「中秋」としていたんですね。ですから中秋と言えば8月15日のことになります。
現代では夏真っ盛りの8月ですが、旧暦では秋って不思議に感じますね。
十五夜
十五夜(じゅうごや)とは、そのまま15日の夜のことです。ただし15日の夜といっても旧暦上のことです。
旧暦は、太陰暦や陰暦と呼ばれ月の満ち欠けによって暦を作ってきました。反対に現在使われている新暦は、太陽を中心として作られています。
旧暦は月の満ち欠けを基にして作られているのですが、現代でも使われているカレンダー上の1「月」や2「月」3「月」・・・12「月」のカレンダーには「月」がそのまま使われています。急歴である太陰暦を長年使ってきた名残ですね。
旧暦では、ひと月(つき)は月(ムーン)の満ち欠けにあわせ30日です。月(ムーン)は約30日かけて満ちたり欠けたりしています。右から光っていき(満ちていき)満月になると今度は右から欠けて(黒く)いきます。
新月は必ず1日目で3日目のお月さんのことを三日月と呼びます。
そして約15日かけて満月になり、さらに約15日かけて欠けていき、真っ黒な新月に戻
るのです。
歌謡曲で有名な「上弦の月」とはちょうど満月の2分の1の形で半月です。
弓のように見えることから付いた名前ですね。
月は
というサイクルを約30日間で繰り返します。
中秋の名月は十五夜で満月?
十五夜とは15日目で、十五夜のお月さんは満月です。
正確に言えば月の周期は29.5日なので、必ずしも満月になるとは限らないのですが旧暦を使っていた当時の人々は十五夜に現れるお月さまを満月として見ていました。
天文学的には中秋の名月とされている日のお月さまは満月になるとは限りません。むしろその機会は少ないです。
旧暦の面白いというか便利なところは、日付を見ればその日のお月さんの状態がわかることですね。
例えば、天下統一を目の前にして織田信長が倒された「本能寺の変」ですが天正10年6月2日に起こりました。西暦では1582年6月21日です。
平成28年に放送されたNHKドラマ「真田丸」の本能寺の変のシーンではお月さまが出ていましたが、旧暦では6月2日でしたので、ほぼ新月の状態です。なのでお月さんは出ていなかったはずです。
当時は月明かりこそが夜の明るさでしたので、明智光秀にしてみれば真っ暗闇の6月2日は大チャンスだったでしょうね。
もしかしてこれが、満月の夜だったら本能寺の変はなかったかもしれません(笑)
また年末になれば必ず放送される「忠臣蔵」。これは赤穂浪士の討ち入りを題材にしたドラマですが、クライマックスの討ち入りの日付は元禄15年12月14日。西暦では1703年の1月30日です。
14日の月の状態はほぼ満月です。当時の満月の明るさは現代とは比べ物にならないくらい明るく感じるそうです。闇夜のほうが討ち入りには良さそうなものですが、不思議ですね。
ただ、前日に雪が降り積もったおかげで四十七士の足音は雪によって消音されたので討ち入りには絶好の機会だったとする説もあります。
話しがだいぶそれました(笑)
十五夜のお月さんは広い意味で捉えると毎月やってくる15日目のお月さんのことですが、一般的には「十五夜」のお月さんと言えば、中秋の名月のことを指します。
また中秋の名月は必ずしも満月ではないが、当時の人は8月15日に現れるお月さまを中秋の名月として愛でていました。
なので
中秋の名月は正確には満月でないかもしれないが、満月!!
まとめ
普段忙しいとなかなかお月さまをじっくり見る機会もありませんが、中秋の名月の時期には、ゆっくりとお月見をしたいものですね。